石叫■ 「地球に生物が存在するために」その3
僕は中学生時代に学校の理科室の天体望遠鏡で土星を見た時から、星への興味が生まれた。以来、時に夜空を仰いでは星の魅力に未だとり付かれている。
地球における生命体生存の鍵を握るのは太陽だ。およそ1500万度という高温の中心部で行なわれる核融合のおかげで一億五千万キロほど離れた地球にも熱とエネルギーが継続的に供給されている。しかし、太陽がさして特別ではないと言われ続けてきたのも事実である。でもゴンザレス博士は、「とんでもありません。銀河系の中でトップ十%に入る巨大星であることも、太陽が特別な星であることの一例です。大半は太陽よりもずっと小さい赤色矮星(小さい星)で生命の維持には貢献できません。それだと植物の育成に必要な光合成の効果が落ちます。それが活発になるためには、赤色と青色が必要ですからね。しかし、それ以上に問題なのは、恒星の質量が落ちること。すなわち光度が落ちることです。こうした赤色矮星の周りを公転する地球のような惑星の表面の水分を液体に保つためには、十分な熱を確保する必要があります。そのためには、より恒星に近い位置で公転しなければなりません。赤色矮星とその距離が近いと、惑星の公転が遅くなり、最終的には恒星に対して常に同じ方向を向いている状態になり、エネルギーを受けている側は高温になり、反対側が超低温に見舞われます。それに太陽は他の恒星に比べてその光度が安定して(その差異は0・一%)、それゆえに地球の気候も安定しているのです。それに同時期に生まれた恒星に比べてその軌道が円形に近く、しかも銀河系の中心からかなり離れています。そのお陰で太陽系が、銀河中心付近で星が誕生する時に起こりやすい超新星爆発による高放射能にさらされることもなく安全地帯にいるのです。逆に楕円軌道ですと、どこに迷い込むか判らず、ブラックホールに吸い込まれる可能性があります。太陽系は銀河系の中でも最も安全な場所に位置しています。太陽はそのように質量、光量、軌道、正しい銀河系の位置、地球との正しい位置、この事実こそが太陽を、そして地球を稀有な存在にしているのです」
「主は言われる、わたしは天と地とに満ちているではないか」(エレミヤ23:24)とある。天を見上げる時にその主が分かると言うのである。それによって神との個人的関係が生まれ、生きる目的を知り、感動が沸いて来るというものである。偶然に造られたという進化論では、目的もなく、強者のみが生きるという自分を誇る世界である。実に創造主を知ることこそ幸いである。