石叫■         「アイム ア ジャパニーズ

 今月四日のラフ新報の『磁針』に「アイム ア ジャパニーズ」というタイトルの
コラムが出た。私たち日系人の誇りを見せてくれる白眉の手記である。

「2000年の秋、日本から出てきた兄夫婦とホテルで落ち合い、数日を一緒に過ごした。
日本へのみやげを買おうと歩いていた通りで、兄夫婦がチョコレート専門店を見つけ、
店内に。兄夫婦の対応をしたのは東アジア系と見える、どちらかというと小柄で細身の、
髪が長い、端正な顔立ちの、二〇代前半だと思われる女性だった。あれこれ思案しながら
品定めをしている兄夫婦に対するこの店員さんの接客ぶりには、3人の間で通訳していた私が
すっかり感心させられてしまった。ある品の前で兄夫婦がちょっと思案し始めると、
さっと下がって二人に時間を与える。別にある品に二人が新たな関心を示すと、たちまち
近寄り、短いけれども的確な説明をする。そうしている間にも、通訳の必要がなくて2人を
ただ見守っている私に、店が無料で提供しているコーヒーを勧める。他の客が入店してくると
温かい笑みをそちらへ向ける……。

(日本ではまだ売られていない)という新薬品を、とりあえずは2箱だけ買うことに兄夫婦が
決めたところで、私はその女性にこう言わずにはいられなかった。
「すごい! いままでいろんな店員さんに出会ってきたけど、あなたは間違いなく、その中で
最高の一人だ!」。
にっこり笑った店員さんから戻ってきた言葉は、こんな場合に予想されるただの
「サンキュー」ではなかった。彼女は目を輝かせながらこう言ったのだ。

「ザッツ ワイ アイム ア ジャパニーズ!」(だって私は日系人なのですから)。

店やレストランで店員やウェイターなどの対応に不快な思いをするたびに、多くの民族の血を
引く多様な住民がひしめき合って暮らしているホノルルで出会った、あの誇り高かった日系の
女性店員さんを思い出す」。

 特に観光業で生活している人達の間では、日本人観光客ほど評判の良いお客さんは世界に
いない。そのような背景を持ちながら接客している日系人として、いやがおうにも彼女の心を
もたげる“日本人の誇り”なるものを実感してきたのであろう。

パウロは、「わたしたちの望みと喜びと誇の冠となるべき者は、あなたがたを外にして、
だれがあるだろうか。あなたがたこそ、実にわたしたちのほまれであり、喜びである」
(Tテサロニケ2:19 - 20)と語っているが、信仰の友が嬉々として主イエスに仕えている
姿ほど心強く誇りに思うことはない。

お互い、主に喜ばれる生き方を普段の生活の中でこそ見せたいものである。