石叫■ 「長寿の理由」
今年十月の『クレイ』に、「長寿の理由」という内容の記事が掲載されていた。
先週オレンジ郡教会では75歳以上の方々の「ゴールデン・イヤーズ・クラブ」のお祝いがあったので、
良い機会だと思い、ここにご紹介したい。
2005年の『ナショナル・ジオグラフィック』誌に、「世界三大長寿の地」という記事が掲載された。
その地とは、沖縄、イタリアのサルデーニャ、カリフォルニアのロマ・リンダである。
この記事の執筆に関係したダン・ペットナーは、他にも長寿の地があるかどうか、調査することにした。
彼が率いるチームは、九十歳以上の人が異常に多い地域を発見した(そこは百歳以上でも珍しくはない)。
それは、コスタリカのニコヤ半島にあった。その後の調査によって、左記のようなことが発見された。
長寿の理由として、食事、太陽の光、水源などが考えられたが、それ以外に、次のような要因を見い出した。
一.ニコヤ半島の住民たちは、目的意識を強く持っている。
「自分が必要とされているという認識があり、全体のために奉仕したいという意欲がある」
二.彼らは、家族に関心を払っている。「百歳以上の老人たちは、家族とともに住んでおり、
子どもや孫たちが老人の世話をし、老人たちは家族の一員であるという意識を与えている」
三.彼らは強力な社会的ネットワークを持っている。近所同士の付き合いが活発で、人々は他人の話に耳を傾けたり、
共に笑ったりしている。また、自分が持っているものについて、感謝している。
四.彼らは、労働の価値を知っている。彼らは、日々の家事仕事の中にも喜びを見いだしている。
五.彼らは、自分たちの歴史的ルートを知り、霊的伝統に感謝している。
つまり、自分たちの物語を知っているということだ。
十字架につく直前のパームサンデーに、主イエスは誰も乗ったことのない借り物の子ロバでエルサレムに入った。
そのために弟子達はロバの持ち主に、「主がお入り用なのです」(ルカ19・31)と云って借りている。
それまで満足に仕事もしたことのないような子ロバこそ主は敢えて用いたかったのだ。
ニコヤの人々の長寿の秘訣は、自分が必要とされているという意識であるが、主イエスが誰よりもあなたを必要とされ、
教会という神の家族の中で豊かな交わりが保たれるとするなら、主への熱き信仰こそ長寿の秘訣とはならないか。