石叫■ 「ミシュラン・オレンジ版」
先日この石叫に、「ミシュラン東京三ツ星」の記事を載せたが、津軽の姉が、地方紙「東奥日報」
(十二月五日付け)を送ってくれた。そこにも「ミシュランガイド」が載っていた。
どうも僕は美食には弱いようだ。
どの料理店がおいしいかを調べて、評価を星の数で表す「ミシュランガイド」の東京版が
売り出され、評判になっています。フランスのタイヤメーカー、ミシュラン社が一九〇〇年に創刊。
これまでパリやロンドンなどのホテル、レストランを対象にした約二十種類が発行されていますが、
アジアでは始めてです。東京都内の料理店、約千五百店を対象に、一年以上かけて調べたそうです。
ミシュランガイドの調査員は、調査員であることは明かさず、ふつうの客として食事をします。
そういう調査方法などから、世界中でとても信用されています。東京版で星印が付いたのは百五十店、
最高評価の三ツ星は八店、二つ星は二十五点、三つ星は百十七店で、星の数を全部足すと
百九十一個です。パリのレストランの星の数は約百個、ニューヨークは約五十個なので、
東京は世界の調査対象の中で星が最も多い都市になりました。ミシュランガイドをつくった人は
「日本の店の質の高さに、おどろきの連続だった、東京は世界に輝く美食の都市と証明された」
と話しています。ただ、何をおいしいと感じるかは、人によってずいぶん違うのに、星の数で
ランク付けするのはおかしいという人もいます。また星が付いたのは、夜に食事に行くと
一人一万円以上かかるような高級店がほとんで。だれでも気軽に行けるような店でないのも残念です。
これを読んで御降誕の時の羊飼いの話しを思い出した。彼らは貧しく、世の片隅に住んでいる
ような人たちだった。でも、救い主の誕生は彼らにこそ届いたのだった。「きょうダビデの町に、
あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主なるキリストである」
(ルカ二章)とある。
ミシュランガイドに載るお店は高級で、残念ながら庶民にはあまり行けそうにない。
ましてラーメン屋、頑固一徹の寿司屋のオヤジのような店には星が付きそうにもない。
果たして私たちの教会に天使ミシュランなる者が来られたら、どんな評価をするだろうか。
人の評価はどうであっても、羊飼いのように忘れられた人や、いかなる境遇にある人にでも
来てもらえるような教会でありたい。それが世の光である教会の価値ではあるまいか。