◎石叫■         「ヨセミテ・洗礼式」その@

 この月曜日早朝から四泊五日のヨセミテ・ファミリー・キャンプが始まった。
今回の参加者は十九名で、幾つかの貴重な体験をさせていただいた。

その一つはヨセミテでの洗礼式であった。これまで二五年ほどヨセミテでファミリー・
キャンプをして来ているが、それは初めての経験であった。

月曜の早朝三時、日産のクエストに五人を詰め込んでの出発だ。車内は荷物で窒息しそうなほどの
パック状態だ。その数日前に運転中に原因不明のエンジン・トラブルを起こしていたので、
この車で行くのもリスクではあったが、ままよとばかり行くことにした。それが結局はその問題で
一日繰り上げて帰って来なければならなくなるとは、誰も知るよしのないことであった。

水落公子姉から、娘さんのリサちゃんの洗礼の希望を聞いたのは、今から三週間前のことだ。
今度ヨセミテに家族で行きたいのだけれど、そこで洗礼式が出きるのかという質問であった。
「もし、洗礼前に二回のレッスンをし、その後にまた学びが出きれば良いですよ」と言うと、
「それじゃ、洗礼出来るんですね」と言うので、さっそく学びが始まった次第だ。
水落さん家族は最初の二日間の参加だけだったので、その両日のいつにするかは、現地の状況で
決めることにした。その日現地に着いたのは十時半であった。川の水の温度の状況、皆の集まり
具合を加味した上で、その日の夕食の後に、キャンプ場の近くの川ですることにした。
そこはキャンプ・サイトから歩いて七〜八分ほどのブライダル・ベール滝の上流にあたる。
今年は極端に雨量が少ないので、川の流れがなく、いたる所で水がプール状になっている。
その中でも皆がアクセスし易い個所に集まってもらった。お父さん、お母さんの見守る中で、
リサちゃんの洗礼式が執行された。賛美、祈り、お勧めの後で、いよいよ彼女を川の中まで連れて行って、
全身を水に沈めたのだった。主イエスもヨルダン川でバプテスマのヨハネから洗礼を受けられているが、
その時もかくあらんというばかりの感動の一時であった。

 ローマ書六章に、「わたしたちは、その死にあずかるバプテスマによって、彼と共に葬られたのである。
それは、キリストが父の栄光によって、死人の中からよみがえらされたように、わたしたちもまた、
新しいいのちに生きるためである」とあるが、この式を通して、未信者のお父さんが新しくせられることを
祈らされたのは、公子姉はじめ彼を知る者たちの叫びであったろう。