◎石叫■        「チェック・エンジン・ライト」

 先週の水曜日にHBロンドン牧師によるセミナーがニュー・オータニ・ホテルであった。
彼はジェームス・ドブソンの従兄弟にあたり、パサデナのナザレン大学で一緒に学んだこともあり、
同じ教会で礼拝を守り、支えあってきた関係でもあり、一九九一年からはコロラド・スプリングスにある
「フォーカス・オンザ・ファミリー」の牧会関係者達のためにケアー・マネージャをしておられる。
彼の名を知ったのは、ドブソン博士のラジオ番組を通してであった。彼のお父さんは牧師であったのだが、
彼とは性格的に合わないので、様々な痛みがあったという証しや、また牧師の中の牧師としての働きで
目覚しい働きをしていることもあり、ぜひ合いたいと思っていたのである。日系人牧師たちのために
セミナーであったから、小人数の参加者ではあったが、実に実りある内容であり、大きな励ましであった。

セミナーの中で一番心に残ったのは、多くのゲージが備えられているヘリコプターのシュミレーターに
入った時の事である。同乗している操縦士が彼を嵐の中に突っ込ませたというのだ。結局、HBは操縦
困難になって墜落する。操縦士が言った、「あなたはゲージを見ていなかった」と。その経験から、
私たちの人生にも、幾つかのゲージが備えられている事を知るべきであり、それらをいつもチェックする
必要がある。それらのゲージとは、霊的なゲージ、健康管理というゲージ、家族とのゲージ、
情緒的ゲージであり、そしてそれらの度合いを示すチェック・エンジン・ライトである。

 もし、チェック・エンジンの灯りが点いたならば、その時には止まって修理しないといけない。
それを怠ると、取り返しのつかないことになる。
つい昨今テッド・ヘガー牧師が性的な問題で牧会の第一線から脱落したが、彼には二十年の間、
チェック・エンジンの灯りが点いていたのだが、それを無視してきたのだった。
その灯りはバイタル・サインである。

 あなたの目の前に備えられているそれらのゲージをバランス良くというよりも、どう調整して行くかが
牧会の鍵であり、クリスチャンであるお互いの鍵でもある。あなたのチェック・エンジンに神からの
警告である赤ランプが点いていないだろうか。「兄弟はなやみの時のために生まれる」(箴言十七章)
とあるように、あなたのために神が備えた祈りの友と共に、謙虚に神の前に出て治療していただく
必要があるのではなかろうか。